〜配信面の違いを理解しよう〜
SNS広告の効果を最大限に引き出すには、「どこに広告が表示されるのか(=配信面)」を理解しておくことが不可欠です。というのも、同じSNSでも表示場所によってユーザーの反応は大きく変わるからです。
たとえばInstagramの「ストーリーズ」に出てくる広告は、テンポよく“流し見”されることが多く、直感的に目を引くビジュアルが重要。一方でFacebookの「フィード広告」は、じっくり読まれる傾向があり、コピーやCTA(行動喚起)がカギになります。
ここでは主要SNSごとに、代表的な配信面の特徴をまとめてみましょう。
Facebook広告
- フィード広告:ユーザーの投稿の合間に自然に差し込まれる。王道の配信面。
- 右側広告枠(PCのみ):視認性は高いがクリック率はやや低め。
- ストーリーズ広告:短時間でアピールする動画広告向き。
Instagram広告
- フィード広告:投稿に馴染む形で表示。写真・動画どちらも対応。
- ストーリーズ広告:全画面表示での動画訴求。テンポ感が重要。
- 発見タブ広告:新しいアカウントや情報を探すユーザーに届きやすい。
Twitter広告(X)
- プロモツイート:通常のツイートに見える形式でTLに表示。拡散力◎
- プロモアカウント:フォロワー獲得を目的とした広告。
- プロモトレンド:トレンド欄上位に掲載。圧倒的インパクト。
LINE広告
- LINE NEWS:ニュース記事と並んで広告を表示。情報収集層に強い。
- LINE VOOM(旧タイムライン):エンタメ系・トレンドに敏感な層が多い。
- LINEマンガ/ブログ/ポイントクラブ:趣味嗜好ベースのターゲティングに最適。
TikTok広告
- 起動画面広告:アプリ起動直後に全画面表示。インパクト重視。
- インフィード広告:一般投稿と混ざって表示される動画広告。広告臭が薄く自然。
- ハッシュタグチャレンジ:ユーザー参加型のキャンペーンに最適。
これらの配信面は、ユーザーが「どんな気持ちで」「どんな時間帯に」SNSを見ているかにも深く関係してきます。
たとえば、通勤中にLINEニュースを見る人と、寝る前にInstagramを眺める人では、同じ広告でも受け取り方が異なるということ。だからこそ、媒体選びだけでなく、“どこで届けるか”という配信面の選定も戦略に入れておくことが重要です。
SNS広告の強みは“緻密なターゲティング”にあり!
SNS広告が他のWEB広告と比べて圧倒的に強いと言われる最大の理由、それは**「ユーザーをセグメントする力」**です。
SNSに登録された情報(年齢・性別・地域・趣味など)に加えて、ユーザーの「行動」や「関心」も活用できるので、非常に精度の高いターゲティングが実現します。
以下は、主要媒体の代表的なターゲティング例です。
媒体 | ターゲティング方法 |
---|---|
Facebook/Instagram | 地域、年齢、性別、職業、趣味嗜好などの属性に加え、自社の顧客データ(メール等)をもとに広告配信も可能。 |
ユーザーのフォロー関係や、閲覧行動に基づく興味カテゴリで分類。ハッシュタグも活用可能。 | |
LINE | 年齢・性別・地域・興味関心から、リターゲティングまで網羅。幅広い層へのリーチが得意。 |
TikTok | ユーザー属性に加えて「動画への反応」「視聴傾向」からセグメント。Z世代の絞り込みに強い。 |
さらに、**「カスタムオーディエンス」**という仕組みを使えば、自社で持っている顧客情報(メールアドレスや電話番号)とSNSユーザー情報を突合し、既存顧客に向けて再アプローチすることも可能です。
また、その情報をもとに「既存顧客と似た傾向のユーザー(=類似オーディエンス)」をAIが自動で抽出し、新規顧客の獲得にもつなげることができます。これがSNS広告の最大の武器です。
SNS広告の費用感と課金体系
「SNS広告って、結局いくらかかるの?」
この質問はとても多いですが、答えは「目的や媒体によって異なる」が正解です。
まずは代表的な課金方式から見てみましょう。
課金方式 | 内容 | 費用の目安(例:Facebook) |
---|---|---|
CPC(クリック課金) | クリックごとに課金 | 平均 73円/クリック |
CPM(インプレッション課金) | 1,000回表示ごとに課金 | 約 886円/1,000回表示 |
CPI(アプリインストール課金) | インストールごとに課金 | 約 566円/DL |
CPV(動画視聴課金) | 再生された回数で課金 | 1〜15円/視聴 |
CPE(エンゲージメント課金) | いいね、シェアなどで課金 | 約 12〜16円 |
CPF(フォロー課金) | フォロー1件あたり | 約 40〜100円(Twitter) |
このように、「どんな行動をゴールにするか」によって、最適な課金体系を選ぶ必要があります。
例えば「知ってもらう」目的ならCPM、「アプリをダウンロードしてもらいたい」ならCPI、「動画を見てもらいたい」ならCPVが適しています。
しかも、Googleリスティング広告のCPC平均が約281円であるのに対し、Facebook広告は平均約73円と、SNS広告はコストを抑えて始められるという利点があります。
SNS広告、自社でやるべき?代理店に任せるべき?
ここまで読んで、「よし、ウチもやってみようかな」と思った方もいるはず。
ただ、次の課題は「自社で運用するか?代理店に頼むか?」という選択肢です。
それぞれのメリット・デメリットを見てみましょう。
自社運用のメリット
- 広告費以外のコストがかからない(安い)
- 自社の強みや世界観をリアルに伝えられる
- 社内に広告運用スキルが蓄積される
自社運用のデメリット
- 時間と労力がかかる(分析・改善に手間)
- 広告改善の知識が必要(運用が属人化する)
- 担当者の退職などで継続性に不安
代理店運用のメリット
- 専門家に丸投げできる(リソース節約)
- 効果的な運用改善が早い
- 他の集客施策(SEOやSNS投稿)とも連携可能
代理店運用のデメリット
- 手数料が発生する(広告費の20%前後が相場)
- 少額案件は対応NGなことも
- 社内にスキルが残らない
「費用を抑えてスキルも育てたい」という方はまず小規模で自社運用、「忙しくて広告どころじゃない」「とにかく成果を出したい」という方は代理店活用、というのが現実的な判断基準です。
続きの【後半】では、
- SNS広告の成果を最大化するための実践ノウハウ(7つのポイント)
- 効果検証のコツ
- おすすめツールと代理店の選び方
をさらに詳しく深掘りしてお届けします。
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